〜1年2ヶ月の「ご無沙汰」から再出発します〜
惰眠(だみん)をむさぼりつづける日々から、やっと抜け出せるきっかけがやって来たらしい。8月19日のことである。
エンゼルスの大谷翔平君がレイズとの一戦、2回裏に驚愕の43号・満塁ホームランをぶっ放した昂奮で大騒ぎしている最中だった。ピンポ〜ンとアラームが鳴り、佐川急便が平べったい菓子箱もどきの宅配便を届けてくれた。
ズシリと手に来るその重みが半端じゃない。受け取りの判コを捺しながら、何だろう? もうお中元の季節は終わったのに・・・首をかしげて送り主を確かめた。
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そんな気取った書き出しで、久しぶりに『みんカラブログ』に取り組んでいる。正確には2022年6月4日以来だから、1年2ヶ月以上のご無沙汰になる。申し訳ない。なぜ、休筆していたのか? そのいいわけは改めてのこととして、まずは本題へ。
「ベストカー」の競合誌「カートップ」の発行元、「交通タイムス社」からのものだった。ほう、もうできあがったのか。早速、浮き浮きと箱の中身を確かめた。真っ白い表紙、写真集によくある大ぶりなサイズ。タイトルがドカンと中央に。THE PORSCHE 911 60th Anniversary。革新と保守の60年ストーリー。そのタイトルの下に純白の「GT3 RS」と「Carrera」の2台があしらわれている。お洒落! 一瞬、CG誌かと思ったが、それは国産車中心の「カートップ」が新しく取り組んだ「外国車シリーズ」路線のMOOK第1弾であった。定価は本体が2000円。それが2冊も届けられてきた。
発売は8月21日と聞いていた。その前に届くように、という編集責任者の気配りに感謝しながら、ポルシェ関連の広告を眺め終えてから、ひとまず、目次の役目をもった『CONTENTS』ページを開く・・・。
まずは「Cover Story」が目を惹く。比類なき血統、と題して50年前にデビューした911カレラRS 2.7が後継する2023 911 GT3 RSとのランデブーラン。アタック・ステージはニュルブルクリンクか。ガードレール手前に見える赤と白の縁石がそう思わせる。が、フロントのナンバー隠しにはどちらも「#PECTOKYO」のプレートが装着されている。その謎に応えてくれるページもちゃんと用意してあった。ニュルTESTアタッカーのひとり、木下隆之さんがこうレポートしていた。題して、『PORSCHE EXPERIENCE CENTER』=攻略した後に達成感が残る特別なサーキット。
このハンドリングトラックはずっと前から走って見たいと思っていた、と前置きして、「ホンダが北海道に造った鷹栖プルービンググランドと日産が所有する北海道・陸別プルービンググランドはニュルブルクリンクのエッセンスを取り入れている。だが、その他の多くからは過激さは感じられなかった。
今回のPEC東京は、興味深いことにニュルの最大難所を模したコーナーがある。実際には逆回りだが、傾斜の厳しいバンクに飛び込んでいく感覚は「カルーセル」に酷似しているし、米国カリフォルニア州ラグナセカの名物コーナー「コークスクリュー」を模した、滝壺に飛び込むような急な下りがあるかと思えば、空を仰ぐような急な登りがある。
全周2.1kmだから、コースは長いとはいえない。だが、高低差は激しい。
「ここを攻略するには荷重変化に対して反応できるだけのドライビングの幅が要求される。その意味でもドライビングスキルを磨くには適しているかもしれない」
これが木下隆之さんの締めくくりである。因みに「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」は千葉県木更津市伊豆島中ノ台にあり、東京湾アクアラインと館山自動車道の交差する木更津北ICから車で10分の丘陵地にある。
編集の現場から離れて20年。それでもこうした新しい『走りのステージ』ができたと知ると、すぐに覗いてみたくなる。困ったものですぞ。
さて、次のページを開くと、舞台は箱根のターンパイクに移り、「1986 911 Carrera Cabriolet Motor Journalist」の項となる。ターンパイクの金魚コーナーに駐めた911カレラ カブリオレは、かつて徳大寺有恒さんが所有し、慈しんだマシンで、それにまつわるエピソードを、わたしが執筆することになったのは、なぜか。次回、報告させていただこう。
Posted at 2023/08/23 02:12:37 | |
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玄冬期を楽しむ | 日記