R2というクルマ③
投稿日 : 2022年05月02日
1
「CUSTOM」…それは最後のフロンティア。
ダイハツ・ムーヴがカジュアル系・カスタム系という展開をし、人気を博していたが、それに習ったか、スバルも2004年11月29日にアプライドをB型に進めた時、同時にフロントバンパーデザインが異なるカスタムグレードを設定していたのだった。
とはいえ、「特別仕様車」としての枠でだ。
スバルの開発陣としては、フロントバンパーデザインの異なるCUSTOMの販売台数が、標準仕様に較べてどう違うのか…気になっていたのだろう。
今回はそんな、揺れるアプライドBの特別仕様車にスポットを当てていく事とする。
2
「i CUSTOM」は2004年11月29日のマイナーチェンジで追加された特別仕様車。
「i」の装備にプラスして、専用フロントバンパー&グリル(フォグランプ付)、クリアサイドターンランプ、インテグレーテッドCD+MDプレイヤー&AM/FMチューナー[2スピーカー]、ジャージ&トリコットシート、UVカット機能付濃色ガラス(リヤドア・リヤゲート)を装備した、ちょっとビターなグレード。
ボディカラーは、エレガントカラーからシルキーホワイト•パール、アストラルブルー•オパール、トパーズ•イエローの3色、スポーティカラーはオブシディアン•ブラック•パール、シャイニーシルバー•メタリックの2色からなる計5色。
「i」がベースなのでSOHCエンジンが搭載されるが、組み合わされるトランスミッションはi-CVTのみだった。
<基本データ>
型式
2004.11~2005.11
2WD:i-CVT/CBA-RC1B5FB
4WD:i-CVT/CBA-RC2B5FB
エンジン
EN07E(直列4気筒DOHC8バルブEGI)
圧縮比
10.5
46ps/6000rpm,5.9kg・m/5200rpm
トランスミッション
i-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:800kg
4WD・i-CVT:840kg
最小回転半径
4.7m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,018,500円
4WD:i-CVT/1,127,700円
※寒冷地仕様は5,250円高
3
「R CUSTOM」は2004年11月29日のマイナーチェンジで追加された特別仕様車。
こちらは「R」の装備にプラスして、専用フロントバンパー&グリル(フォグランプ付)、クリアサイドターンランプ、インテグレーテッドCD+MDプレイヤー&AM/FMチューナー[2スピーカー]、UVカット機能付濃色ガラス(リヤドア・リヤゲート)を装備した、ビターグレード。
ボディカラーは「i」同様、計5色。
「R」がベースなので14インチアルミホイールが標準装備で、DOHC・AVCSエンジンが搭載されるが、トランスミッションはi-CVTのみ。
<基本データ>
型式
2004.11~2005.11
2WD:i-CVT/CBA-RC1B5GD
4WD:i-CVT/CBA-RC2B5GD
エンジン
EN07D(直列4気筒DOHC16バルブAVCS-EGI)
圧縮比
10.5
54ps/6400rpm,6.4kg・m/4400rpm
トランスミッション
i-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:810kg
4WD・i-CVT:850kg
最小回転半径
4.7m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,207,500円
4WD:i-CVT/1,316,700円
※寒冷地仕様は5,250円高
4
「CUSTOM typeS R」は2005年6月14日に追加されたR特別仕様車。
「R」の装備にプラスして、専用フロントバンパー&グリル(フォグランプ付)、クリアサイドターンランプ、インテグレーテッドCD+MDプレイヤー&AM/FMチューナー[2スピーカー]、UVカット機能付濃色ガラス(リヤドア・リヤゲート)の他、独立3眼エレクトロルミネセントメーター、シルバー塗装加飾付きホーンパッド、本革巻ステアリングホイール、本革巻シフトレバー、アルミパッド付スポーツペダル、専用カラーシート、ガンメタリック塗装14インチアルミホイールを装備。
「R」がベースなのでDOHC・AVCSエンジンが搭載されるが、トランスミッションはi-CVTのみ。
ボディカラーは、「CUSTOM typeS」専用色として、ダークグレー•メタリック、WRブルー•マイカの他、シルキーホワイト•パール、オブシディアンブラック•パールの計4色が用意されていた。
<基本データ>
型式
2005.6~2005.11
2WD:i-CVT/CBA-RC1B5GD
4WD:i-CVT/CBA-RC2B5GD
エンジン
EN07D(直列4気筒DOHC16バルブAVCS-EGI)
圧縮比
10.5
54ps/6400rpm,6.4kg・m/4400rpm
トランスミッション
i-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:810kg
4WD・i-CVT:850kg
最小回転半径
4.7m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,249,500円
4WD:i-CVT/1,356,700円
※寒冷地仕様は5,250円高
5
「CUSTOM typeS S」は2005年6月14日に追加されたS特別仕様車。
「S」の装備にプラスして、専用フロントバンパー&グリル(フォグランプ付)、クリアサイドターンランプ、インテグレーテッドCD+MDプレイヤー&AM/FMチューナー[2スピーカー]、UVカット機能付濃色ガラス(リヤドア・リヤゲート)の他、独立3眼エレクトロルミネセントメーター、本革巻ステアリングホイール、本革巻シフトレバー、アルミパッド付スポーツペダル、専用カラーシート、ガンメタリック塗装15インチアルミホイールを装備。
「S」がベースなのでDOHC16バルブ・スーパーチャージャーエンジンが搭載され、オートエアコンを装着するが、トランスミッションは相変わらずi-CVTのみ。
<基本データ>
型式
2005.6~2005.11
2WD:i-CVT/ABA-RC1B5HF
4WD:i-CVT/ABA-RC2B5HF
エンジン
EN07X(直列4気筒DOHC16バルブ・インタークーラー付スーパーチャージャーEGI)
圧縮比
9.0
64ps/6000rpm,10.5kg・m/3200rpm
トランスミッション
スポーツシフトi-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:830kg 4WD・i-CVT:870kg
最小回転半径
4.8m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,422,750円
4WD:i-CVT/1,531,950円
※寒冷地仕様は5,250円高
6
Utility Package iは2005年6月14日に追加されたi特別仕様車。
「i」グレードをベースに、ユーティリティを充実させる特別装備として、助手席マルチユーティリティシート(水平可倒機構)、撥水シート、スマートキーレスシステムに加え、インテグレーテッドCD+MDプレーヤー&AM/FMチューナー、UVカット機能付き濃色ガラス(リヤゲート・リヤドア)、フロントフォグランプなどを装備する。
「i」がベースなのでSOHCエンジンが搭載されるが、組み合わされるトランスミッションはi-CVTのみだった。
<基本データ>
型式
2005.6~2005.11
2WD:i-CVT/CBA-RC1B57BAHH
4WD:i-CVT/CBA-RC2B57BAHC
エンジン
EN07E(直列4気筒DOHC8バルブEGI)
圧縮比
10.5
46ps/6000rpm,5.9kg・m/5200rpm
トランスミッション
i-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:800kg
4WD・i-CVT:840kg
最小回転半径
4.7m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,029,000円
4WD:i-CVT/1,138,200円
※寒冷地仕様は5,250円高
7
Utility Package Rは2005年6月14日に追加されたR特別仕様車。
「R」グレードをベースに、ユーティリティを充実させる特別装備として、助手席マルチユーティリティシート(水平可倒機構)、撥水シート、スマートキーレスシステムに加え、インテグレーテッドCD+MDプレーヤー&AM/FMチューナー、UVカット機能付き濃色ガラス(リヤゲート・リヤドア)、フロントフォグランプなどを装備する。
「R」がベースなので14インチアルミホイールが標準装備で、DOHC・AVCSエンジンが搭載されるが、トランスミッションはi-CVTのみ。
<基本データ>
型式
2005.6~2005.11
2WD:i-CVT/CBA-RC1B58DCHH
4WD:i-CVT/CBA-RC2B58DCHC
エンジン
EN07D(直列4気筒DOHC16バルブAVCS-EGI)
圧縮比
10.5
54ps/6400rpm,6.4kg・m/4400rpm
トランスミッション
i-CVT
車両重量
2WD・i-CVT:810kg
4WD・i-CVT:850kg
最小回転半径
4.7m
メーカー希望小売価格
2WD:i-CVT/1,218,000円
4WD:i-CVT/1,327,200円
※寒冷地仕様は5,250円高
8
スバル開発陣は、「スペース効率の追求よりも、デザイン先に有りき」、「エモーショナルで個性的なデザイン」で開発したR2のイメージを、特別仕様車を使って変えようと努力している事が見え隠れしている。
R2全体で見ると、実は特別仕様車はこのアプライドが最も多いのだ。
しかし、カスタム系はR2の持つ「スプレッドウイングスグリル」というアイデンティティを否定するものだし、ユーティリティパッケージはスペース効率を稼ごうと足掻いている…もはやコンセプトがブレブレになってしまってる感さえある。
それ程、このモデルは販売面で苦戦していたのだろう。
R2の登場でベーシックモデルとバンモデルを残してグレード整理していたプレオが、バリューモデルやエアロモデルを再登場させていた事も、それを示唆している。
次のアプライドで「スプレッドウイングスグリル」が廃止され、「カスタム・バンパー」が標準化された事、ユーティリティパッケージがオプション設定されたのは、もはや自然の流れだったのだろうと思われる。
そんなR2の…明日はどっちだ?
では、また。
気が向いたら④に続く…かも?
タグ
関連コンテンツ( R2 の関連コンテンツ )
関連リンク
注目のオークション
[PR]Yahoo!オークション
おすすめアイテム
[PR]Yahoo!ショッピング