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まとめ記事(コンテンツ)
2019/06/13
番外編 カローラ70セダン
70系カローラが特別好きだったわけではありませんが、この時代のファミリーカーの代表格なので、番外編としてUPします。
↑ 角目の後期型 グレードは最上級のSE
マークⅡの項でも書きましたが、日本で高級グレードがバンバン売れるようになったのは、概ね'80年代中盤以降の話で、'80年代初頭までは、高級車も大衆車も関係なく、中級グレードが一番の売れ筋でした。
↑ 日本のGNP(GNI)の推移 '80年のGNPは今の半分未満 高度成長期と言われた'60年代や'70年代より、むしろバブルへ向かう'80年代の10年間の方が成長が著しかった
左派系メディアは、事あるごとに貧困問題や、またそれが少子化の原因だとか騒いで国や行政の責任を追求しますが、私に言わせれば、昭和の時代は日本全体が今よりずっと貧しく、それでも今の人々よりずっと逞しく生きていました。
(閑話休題)
↑ 007コロナのGXは、旧GLに相当する量販グレード 友達の家がまさしくこれでした
↑ フルファブリック(と言っても座面のみ)のシートに手巻きウインドが、当時の鉄板アイテム
殿下コロナ時代のCXに代わり、EXサルーン系が新しい007コロナの最上級グレードでしたが、この時代は、まだ上記のGXあたりが売れ筋でした。
この上のクラスのマークⅡでも、61系前期時代('80~'82年)、私の周りには4台の新車のマークⅡがありましたが、セダンの2.0グランデ、GLエクストラ、GT、HTのLGという構成で、街中でグランデを見掛けると、まだ「お、グランデじゃん、スゲー」という感じでした(笑)
因みに、グランデが他のグレードよりも目立つようになったのは、ハイソカーブームの火付け役となった61系後期からで、更に'84年登場の71系になると「殆どがグランデ(しかも白のHT)」という状況になりました。
これは、ちょうど'83年に、その後のバブル景気より一足早く内需拡大を後押しする形で、初回車検が3年に延長され、60回ローンが登場し、高い車を買いやすくなった事も大きく影響しています。
↑ DR '84/10/20より 試乗車はアバンテ(GE)、スーパールーセント、グランデターボ、グランデ(GE)、セダングランデと、いずれもトップグレードの5台のみ(1800&ディーゼルは1台も掲載されず)
一方、カローラのような大衆車の場合は、マークⅡなどよりも数年遅れて高級グレードブームが来ました。
サニーでいえば、'85年にトラッドになってから、先代まで売れ筋だったGL系よりも、スーパーサルーンの方が街中でも徐々に目立つようになり、カローラも同時期の80系後期では、SEサルーンが珍しくなくなりました。
更に、'87年登場の90系になると、SEサルーンが一番の売れ筋になりました。
↑ DR '83/7/5より セダンではカローラが1500SEサルーン、1300GL、スプリンターが1300XLリセ、ディーゼルSEで、他にトレノでは1500XLリセ(所謂85)もあるなど、まだ万遍なく掲載されていた
そんな訳で、今回紹介する70系セダンで一番多く見掛けたのは、圧倒的にGLであり、(前期型でいえば)DXがこれに続き、そしてSE、極稀にGTという感じでした。
事実、ボーナス商戦等に併せた特別仕様車も、ベストセラーカーだけあって○○エクストラ、○○ビクトリーなど多種多様なものが発売されましたが、いずれもDXやGLをベースにしたものでした。
※後期にのみ、唯一SEがベースの「SEサルーン」があります(つい最近、ヤフオクで一度だけ現車を見た)
↑ 前期で一番見掛けたベージュのGL 1300GLにはまだ2ドアもあった(前期のみ)
↑ こちらがSE(樹脂キャップはOP)
物心付いた頃から「街角カーウォッチャー」だった私ですが、カー雑誌やカタログともまだ無縁だった小学4~5年生の当時、街中のカローラをウォッチして気づいた、SEの外観上の識別点は、
・グリル中央にSEのエンブレムが付く
・ミラーが高級なタイプになる
・ウレタンバンパーになる
でしたが、実は、最後のは誤りで、SEは標準はGLと同じ小型バンパーでした。
↑ SEとGTに標準のメッキ電動ミラー(マークⅡなどとの共通部品)
ただ、街中で見掛けるSEは、ほぼ100%OPのウレタンバンパー付きでしたので、SEはウレタンバンパーだと思い込んでいました。
※ディーラーで、ウレタンバンパーを愛車セットなどと一緒にセット販売していたため。
同じようなケースは、41後期のグランデでもありました(標準は前期と同じオーバーライダー付きだが、これも殆どが衝撃吸収バンパーを装着していた)
↑ コロナCXもウレタンバンパーがセット販売されていた 今でこそ車両本体価格で買う人が多いが、当時はセールス氏に言われるまま、殆どの人が店頭渡し価格で買っていたため
因みに、上のカタログはデビュー時のものですが、後に1800(ガソリン)が追加されています。
しかし、SEですらあまり売れない時代に、自動車税が高くなる1800はグレードに関係なく全く売れず、マイチェンであっけなく落とされました(時期尚早)
一方、後期では、1800が落ちた代わりに、かつてのSLに相当するスポーティグレードのSXが加わりましたが、こちらはSE以上に見掛けず、売れ筋は相変わらずGLでした。
但し、SEは1300を加えた事もあってか、前期よりは見掛ける頻度が増えました(逆にDXはあまり見かけなくなりました)
↑ 後期でも、カタログの最初の見開きと裏表紙は「売れ筋」のGLだった
さて、ウンチクはこれぐらいにして(笑)、該当車を見てみます。
↑ 後期のSEは、タコのSE(GSL)アベニューと同じく、大型ヘッドレストとモケットシートを採用し、ちょっと豪華になった
20万キロ超と言う割に、車の状態はかなり良いです。
でも、ちょっと高いよな~と思って見ていると、驚くべきオチを発見。
↑ なんと、後期で新たに加わった1800ディーゼルでした 因みに、70系ではディーゼルのみATが4速になります(デビュー時点では、まだ2速ATしか選べませんでしたが・・・)
オチは、1500(1300)SEではなく、ディーゼルのSEだったという話。
ご存知の通り、大都市部はディーゼル規制があるので、コレを買える人は限られます。。
これがガソリン車なら、グレードに関係なく改造ベースに買う層や、希少車あるいはオリジナル車に拘る極一部のマニア層がいるので市場がありますが、ディーゼルでは・・・第一ベースがこの価格では、ガソリン(&5速)への載せ替え前提で買う人もいないでしょう。
ハチマルなら何でも高値というブームに乗っている、悪しき例ですね。
※画像は借用です(雑誌やカタログを除く)
P.S.
↑ ヤフオクに出ていたSEサルーンの画像が見つかったので、upしておきます
Posted at 2019/06/13 17:33:45
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